休日の午前、久しぶりにパソコンのフォルダを整理していたら、
去年の冬に撮ったイルミネーションの写真が出てきました。
場所はみなとみらい。
クリスマスの夜、仕事を終えて少しだけ立ち寄ったあの港の光です。
あのときは風が強くて、
髪が揺れるたびに潮の匂いがしたのを覚えています。
寒かったけれど、目の前の景色があまりに綺麗で、
寒さも忘れてシャッターを押していました。
あれからもう一年。
季節の移り変わりの早さに、少しだけ驚かされます。
【撮影場所:みなとみらい】
写真には、観覧車の光と、海に映る小さな波のきらめき。
その奥で、誰かが笑いながら写真を撮っていました。
私は遠くからそれを見ているだけで、
なんだか満たされた気持ちになっていました。
光って不思議です。
触れられないのに、心の中にちゃんと残る。
本の仕事をしていると、
人の思い出や時間を預かる瞬間がたくさんあります。
ページの中にある誰かの言葉や、
手放すときの「ありがとう」という声。
それらもきっと、
灯りと同じように“残る温度”があるのだと思います。
みなとみらいの夜は、静かでした。
でもその静けさの中で、
人の声や音楽や潮の音が混ざり合って、
まるで物語の途中にいるような感覚でした。
写真を見返していると、
その時の自分まで照らされているような気がします。
今年もそろそろ、街に灯りが戻ってきます。
去年より少し違う気持ちで、
また同じ場所に立ってみたくなりました。
あの海の風に吹かれながら、
今度はどんな光を撮るんだろう。











